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睡眠と血圧の深い関係:眠りの質が命を守る

  • 院長
  • 2025年8月11日
  • 読了時間: 3分

こんにちは、成田内科です。残暑がまだまだ厳しい今日この頃です。皆様いかがお過ごしでしょうか?


さて、今回は最近よく話題になっている「睡眠」と絡めてお話ししようと思います。

「よく眠れなかった日って、なんだか体がだるい…」 そんな経験でお悩みではありませんか?実はそのだるさ、血圧とも密接な関係があるのです。



■ 睡眠不足は「高血圧」のリスクを高める


近年の研究で、睡眠時間が短い人は高血圧のリスクが有意に

高まることが分かってきました。たとえば、アメリカで約5,000人を対象に行われた研究では、睡眠時間が6時間未満の人は7〜8時間眠っている人に比べて高血圧になるリスクが約1.7倍に増加することが言われています[1]。



■ 睡眠をとればとるほどいい…?訳ではない!


それなら、寝れば健康!よし、勉強(or仕事?)サボって(?)健康のために朝は寝たいだけ寝てしまおう!いやいや、単純にそういう訳でもないようです。


1670人の日本人成人男性を対象にした研究があります。


睡眠時間を、

6時間未満

6〜7時間

7〜8時間(基準)

8時間以上

の4群に分類したところ、7時間睡眠群に比べて6時間未満・8時間以上の両群収縮期・拡張期血圧および高血圧の発生頻度が有意に増加していました[2]。


💡つまり、睡眠時間は短すぎても長すぎても血圧リスクが高まるということなのですね。


また、この研究ではいびき・無呼吸がある場合、日中の血圧だけでなく夜間・運動時の血圧にも悪影響が及ぶとも報告されています。



■ 質の悪い睡眠は夜間の血圧を下げにくくする


では、結局睡眠は何がいいの?…もう少し詳しくみてみましょう。


通常、私たちの血圧は夜に自然と下がります(これを「ディッピング」と呼びます)。 ところが、睡眠の質が悪いと、この夜間の血圧低下「ディッピング」が起こりにくくなることが分かっています。


❓『睡眠の質』ってなに❓


最近『睡眠の質』という言葉を新聞やテレビなどで聞く機会が多くなりました。 実は『睡眠の質』とは医学的にかなり多角的な概念です。 簡単に言うと、 💤 あなたの脳と身体がどれくらい回復できる眠りだったかどうか、ということです。 具体的な要素はいくつかありますが、専門的にいうとレム睡眠とノンレム睡眠のバランス、ということになります。

(このレム睡眠とノンレム睡眠についてはまたどこかで詳しくお話ししたいトピックですね。)


その『睡眠の質』にかなり悪い影響をもたらすのが「中途覚醒」や「浅い眠り」と言われており、それが続くと、

①自律神経のバランスが乱れ、

② 交感神経が過剰に働いたままになり、

③ 血圧が高い状態が続きやすくなります。



■ では、結論!どうすればいいの?


血圧管理の第一歩として、**「量と質よく眠ること」**がとても大切です。


✔ 具体的に睡眠と血圧のために今日からできること:

  • 毎日同じ時間に寝起きする(体内時計のリセット)

  • 寝る4時間前からのカフェインは控える

  • 寝る2時間前からのスマートフォンなど電子機器の使用は控える

  • 運動習慣をつける(ウォーキングやストレッチ)

  • いびきが強い・日中に強い眠気がある場合は、睡眠時無呼吸検査(SAS)を受ける



■ 最後に:眠りの見直しは、血圧の見直し


高血圧は「沈黙の殺し屋」と呼ばれる病気ですが、静かに血管を痛め、心臓・脳・腎臓にダメージを与えていきます

薬だけでなく、生活習慣、特に睡眠の質と量を見直すことが、血圧を安定させるカギになります。

「最近、眠りに自信がないな…」という方、血圧が高めの方は、ぜひ一度成田内科までご相談ください。




引用文献


[1] Gangwisch JE, et al. Short sleep duration as a risk factor for hypertension: analyses of the first National Health and Nutrition Examination Survey. Hypertension. 2006 May;47(5):833–839. doi: 10.1161/01.HYP.0000217362.34748.e0.

[2] Satoh H, et al. The relation between habitual sleep duration and blood pressure values in Japanese male subjects. Environ Health Prev Med. 2013 May;18(3):215-20. doi: 10.1007/s12199-012-0309-3.

 
 
 

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